ベイエリアからも核燃反対 「六ケ所村ラプソディー」上映
Posted in 本格稼働に向け、試運転が行われている青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の周辺住民の声をつづったドキュメンタリー映画「六ケ所村ラプソディー」(鎌仲ひとみ監督、2006年)の自主上映会がこのほど、オークランドで開かれた。
核燃料再処理工場とは、日本全国の原発の使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す施設で、六ケ所村の核燃料サイクル基地には2004年に完成。現在試運転が続けられているが、本格稼働すれば再処理工場から空や海に放出される放射能は、1日で原発1年分に相当するといわれている。
鎌仲監督は、再処理計画の反対派、賛成派双方の声を取材。村の漁師の雇用問題が深刻で、「ビジネスチャンスの宝庫になれる」と再処理計画に期待を寄せる人がいる一方、「放射能汚染の影響は、地球規模で長く残る。子供たちが帰ってこられないような場所にしたくない」という反対派の女性の話を紹介する。
また再処理工場を抱える英国セラフィールドにも出向き、子供の白血病が急増したと訴える地元の運動家の話を紹介、工場稼働後の恐ろしい現実を見せる。
さらに国の原子力委員を務める斑目春樹・東大教授や、京大原子炉実験所助手の小出裕章さんにも取材。小出氏は「プルトニウム1グラムで100万人、角砂糖5、6個分で日本全体が死んでしまう。輸送中など、もちろん漏れる」と話し、「プルトニウムをこんなに使うような時代にしてはいけない。電気があることが豊かだと思っている生活はだめになる」と警鐘を鳴らしている。
上映会会場には日本人を中心に50人が集まり、じっとスクリーンを見詰めた。1990年代に原発反対運動に参加し、日本の原発問題を考える会をバークレーで開いたこともあるという、非営利団体(NPO)「いのち」メンバーのデアンジェリス・風砂子さんも姿を見せ、「プルトニウムの問題は日本だけじゃない、グローバルな問題。日本人として世界中の人に知らせなきゃいけない」と、感想を述べた。
映画上映後は、主催者で、有機食材を使った移動型カフェを運営する有賀康恵さんが作った食事を囲んで交流。再処理計画反対の署名運動を展開した。
有賀さんは「2カ月前にこの映画を見て、皆にも知ってほしいと思った」と話した。環境と食べ物は密接な関係があるとして、「食べたときに人はオープンになれるし、考えられる。そういう瞬間をつくりたかった」と会の主旨を語った。
六ケ所村ラプソディーに関する詳細は、作品のウェブサイトwww.rokkasho-rhapsody.com、ベイエリアでの上映希望などは「パチャマナ・カフェ」の有賀さん、Eメールteto4888@hotmail.comまで。
(森廣陽子)
(参考資料 六ケ所村ラプソディーウェブサイト)

